Nutanix Xtract for Databasesを試す(事前準備編)


この記事は[2枚目]Nutanix Advent Calendar 2017の17日目の記事として作成しています。

この記事では、Nutanix社が提供するマイグレーションツールの1つであるXtract for Databases(以後Xtract for DBs)について記載しています。
文量の都合上、事前準備編、マイグレーション編の2部構成となります。

本記事の内容はXtract for Databases 1.0.7をベースとした内容となっています。
本記事の執筆に際してはNutanix Community Edition 2017.07.20を使用しています。商用版のNutanixでは内容が異なる場合がありますのでご注意ください。
筆者が検証した限りでは、2017/12/17時点においてXtract for Databasesがサポートしている移行先のSQL Serverは英語版である必要がありました。ご注意ください。

Xtract for DBsとは

Xtract for DBsは前述の通り、マイグレーションツールの1つです。
姉妹製品としてXtract for VMsという製品も存在しますが、こちらは仮想マシンのイメージを丸ごとNutanix上に移行するためのツールです。
Xtract for VMsは移行対象のミドルウェアを選ばないので汎用性が高いです。

それと比較をして、Xtract for DBsはMicrosoft SQL Server(以後SQL Server)に特化したマイグレーションツールとなっています。
Nutanix以外の環境で動作しているSQL Serverを、”Nutanix社のベストプラクティス構成を含むVMへ“移行できます。
太字の箇所が特徴で、単純にVMのイメージを変換するのではなく、ミドルウェアレベルでマイグレーションを実装しています。
Xtract for DBsを使用すると、細かい設定をしなくてもOSのディスク構成や、SQL Serverの設定などに全自動で”ベストプラクティス”を適用できます。

Xtract for DBsの動作

Xtract for DBsでは、次の4ステップでSQL Serverを移行します。

Scan > Design > Deployment > Migration

  1. Scan
    既存のSQL Serverをスキャンし、OSやソフトウェアの構成、データベースの構成を取得する
  2. Design
    Nutanix社のベストプラクティスを活用し、SQL Serverを設計する
  3. Deployment
    Nutanix上にベストプラクティスを適用したSQL Serverを自動構築する
  4. Migration
    既存のSQL ServerからNutanix上に構築されたSQL Serverへデータベースを移行する

事前準備

Xtract for DBsを動作させるためには、以下の準備が必要です。

  1. Nutanix環境を構築する
  2. Xtract for DBsを展開する
  3. Deploymentで使用するWindows Serverの雛形を作成する
  4. Xtract for DBsの要件を満たすストレージコンテナを作成する
  5. ClusterにSQL Serverのインストールメディアを配置する
  6. IPAMによるIP割り当てが可能なネットワークを作成する

本記事は「事前準備編」ということで、Xtract for DBsを動作させるために必要な環境を作っていきます。

なお「1.Nutanix環境を構築する」「6. IPAMによるIP割り当てが可能なネットワークを作成する」については、すでに様々なブログ・ドキュメントが公開されているため、本記事では割愛させていただきます。

2. Xtract for DBsを展開する

Xtract for DBsはCVMが提供する機能ではなく専用の仮想アプライアンスにより提供される機能です。まずはXtract for DBs の仮想アプライアンスを展開する必要があります。
Xtract for DBsのイメージはNutanixサポートページよりダウンロード可能です。
ダウンロード可能なイメージは2種類ありますので、環境に応じて適切なファイルを選択してください。

  • QCOW2形式
    Xtract for DBsをAHV上に展開する際に使用します。
  • OVA形式
    Xtract for DBsをESXi上に展開する際に使用します。

本記事ではQCOW2形式のイメージを用いた流れについて紹介します。

QCOW2形式のイメージを入手できたら、Nutanix のCluster環境にイメージを配置します。

「Prism Element > 右上のGear(歯車のアイコン) > イメージ設定」 と進み、
先程ダウンロードしたQCOW2形式のイメージをDiskとしてインポートします。

しばらく待つと、QCOW2形式のファイルがイメージとして登録され、仮想マシンにアタッチできるようになります。

処理が終わったら、「Prism Element > 仮想マシン > 仮想マシンを作成」へ進み、Xtract for DBsの仮想マシンを作成しましょう
作成する際には、次の点を注意が必要です。

  • Xtract for DBsの要件を満たすこと
    CPU 2コア
    メモリ 4GB
  • Diskに、先程登録したQCOW2形式のイメージをアタッチすること
    容量は100GBと表示されますがThinProvisioningです。
  • NutanixのCluster IP、および既存のSQL Serverに接続可能なネットワークに接続すること

仮想マシンを作成したらPower Onしましょう。しばらく待つと、IPAMから割り当てられたIPアドレスを用いてXtract for DBsが起動します。

以上でXtract for DBsの展開は終了です。
正常に展開されている場合は、展開した仮想マシンのIPアドレスへ接続することで、Xtract for DBsへのログイン画面が表示ます。

ログインできるか確認しておきましょう。慣習どおり、認証情報は次の通りです。

  • ID : nutanix
  • PW : nutanix/4u

3.Deploymentで使用するWindows Serverの雛形を作成する

Xtract for DBsでは、雛形となるWindows Serverのイメージ(以後マスターVM)を用いてターゲットとなるデータベース用VM(以後ターゲットVM)を自動展開します。
Deploymentの前にマスターVMを構築しておきましょう。

マスターVMを作るときには、次の点に注意してください。

  • 既存のSQL Serverを稼働しているOSと同じOSであること。
    例) 既存システムがWindows Server 2012 R2 ならば、マスターVMもWindows Server 2012 R2が必要です。
  • マスターVMにNGT(Nutanix Guest Tools)がインストールされていること
  • マスターVMのファイアウォールでポート445が開放されていること
  • マスターVMに「KB2919355」、および「KB2919442」のパッチを適用すること

適切に準備しておかないと、後続のDeploymentに失敗してしまいます。

4. Xtract for DBsの要件を満たすストレージコンテナを作成する

前述の通り、Xtract for DBsのDeployment処理では、マスターVMからターゲットVMを展開します。
展開処理使用するストレージコンテナは特定の要件を満たす必要がありますので、移行前に構築しておきましょう。

必要な要件は以下のとおりです。

  • Compression : Enabled (0 Delay)
  • Capacity Deduplication : None (Disable)
  • Performance Deduplication : Off (Disable)
  • Erasure Coding : Off
  • Replication Factor : 2

こちらは、適切なストレージコンテナがない場合は、Deploymentウィザードの途中でコンテナを選択できず、ウィザードが進まなくなってしまいます。

5. ClusterにSQL Serverのインストールメディアを配置する

こちらも、Deployment処理で使用するリソースです。マスターVMから展開されたターゲットVMは、ベストプラクティスに則ったパーティションを構成した後にSQL Serverがインストールされる動作となっています。
当該処理で使用するSQL ServerのISOイメージが必要です。

【注意】筆者が検証した限りでは、2017/12/17時点においてXtract for Databasesがサポートしている移行先のSQL Serverは英語版である必要がありました。

インストールメディアの配置方法は「2. Xtract for DBsを展開する」で紹介した手順とほぼ同じですので割愛します。

 

おわりに

以上でXtract for DBs を使用する準備は終了です。
次回は、「マイグレーション編」ということで、実際にXtract for DBsを用いてSQL Serverを移行する流れについて紹介します。

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